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RESULT

RESULT 2012年

ITU世界トライアスロンシリーズ(2012/キッツビュール)

開催日 2012年6月23日(土)午後3時06分
開催地 オーストリア・ザルツブルグ(キッツビュール)
コース スタンダードディスタンス (51.5km:スイム1.5km/バイク40km/ラン10km)ITU(国際トライアスロン連合)公認

【女子レース結果】※上位選手及び日本人選手

順位 氏名 記録
ニコラ・スピリグ(スイス) 2:05:37
リサ・ノルデェン(スエーデン)
2:05:40
アンドレア・ヒューイット(ニュージーランド) 2:05:43
22 佐藤優香(トーシンパートナーズ・チームケンズ) 2:09:35
23 高橋侑子(法政大学) 2:10:02
29 上田藍(シャクリー・グリーンタワー・稲毛インター) 2:12:50
30 川島えり(日本食研) 2:14:26
DNF 中西真知子(ニチナオ デローザ)  

【関連Webサイト】

大会公式HP http://www.triathlon.org/results/results/2012_itu_world_triathlon_kitzbuehel/7755/
実業団トライアスロン部ブログ https://nsk-triathlon.blogspot.com/

【レースリポート】

レースリポート

 オーストリアで最もスキーリゾートとして歴史のあるキッツビュールにて川島選手は初めての世界選手権シリーズに挑みました。今シーズン、両脚のシンスプリントに泣かされランの継続した練習が出来ず精神的に苦しんできました。今回もランニングについては通常の半分以下程度の練習量でしたが、回復の目処が立ちスタートラインに着きました。連日の氷雨で航空機の遅れでキッツビュールへの到着も真夜中となりました。また経験がほとんどない準高地での調整は難しいのですが宿泊先の立地条件が素晴らしく、不安要素を極力抑えられました。

 レースは定刻通り、午後3時06分40人が一斉にスイムスタートを切りました。1周目、先頭集団からやや遅れぎみでしたが、スイムアップでは第1集団で上がりました。バイクへのトランジットで出遅れ、バイクは第3集団の展開となりました。20人前後の先頭集団はハイスピードでレースを先導しましたが、第2・3集団はけん制が強く機能しませんでした。バイク後半に入ると高橋侑子選手(法政大学)が、レースを牽引、第2集団に追いつきました。川島選手もこの集団で展開しました。先頭集団のスピードは衰えず次々と周回遅れのため、競技を止めさせられる選手が出る状況でした。

 そしていよいよラントランジット。ここまでは、初めての世界選手権シリーズでは大健闘です。しかし、ランではやはり練習不足が如実に出てしまいました。スタートから集団の最後尾となり準高地による全身痺れに耐えながら最後まで走り抜きました。一時はロンドンオリンピック代表選手たちをも先導する展開でしたが、やはり世界選手権ともなると厳しい現実が待ち構えていました。完走できた選手中、最下位のゴールとなってしまいました。ただ、ワールドカップレベルで通用した、スイムが世界選手権シリーズでも戦えたことは、川島選手にとって大きな自信となりました。

《ヘッドコーチ 相澤義和》

【川島選手コメント】

 今回初めてのWTS出場となりました。エントリーが中々決まらず、リストアップ後に脚の痛みが酷くなり、予定していた蒲郡のレースを欠場してどうにかスタートラインに立てました。脚の痛みへの不安が大きくこれ以上酷くならない様にスイム・バイクに比重を置き練習してきました。特にバイクではパワー練習を中心に行ってきました。ランは一週間前からジョグを再開、コーチと足の状態を確認しながら挑みました。スイムは波のない湖、バイクはアップダウンや石畳、高速の急なカーブと技術を要求される設定でした。ランが平坦のため救われた気がします。

 いよいよスタートです。得意のダイブスタートと波のないコースだったので飛び出しに成功しました。しかしすぐに吸収され、集団でのスイム展開となりました。スイムをトップから10秒の集団で上がりバイクパックを分けるトランジットが重要だと思い、懸命にバイクまでの乗り出しを行いました。以前ほどは遅れず先頭集団が見える位置でバイクをスタートしましたが、追いつくことが出来ず第4パックと苦しい展開となりました。

 その後は後方からの集団と一緒になり、前の集団を追いかけ最終的には大集団の第2パックとなりました。バイクコースの特性で下りで差が開きやすくなっていました。レース前にコーチからも勝負所と言われていた上りのコース取り、スピードを何度か確認していました。そのおかげでいつもよりも前で上りを展開することが出来、下りを比較的前方で展開する事が出来ました。思っていた以上に体力消耗が激しく、少しの差でも油断すると広げられてしまいそうになりました。なんとか集団でランへと移りました。

 ランに入ってからは差を広げられまいと懸命に走りました。脚の痛みでの練習不足、バイクでのスピードのアップダウンによる消耗、て身体全身に痺れが起こりながらも必死で前を追いかけました。しかし、力が及ばず、30位でのゴールとなりました。

 今回のレースではスイムでの上がる位置、集団の中でのバイク展開は上手く行えたようにおもいます。トランジットでの差がバイク展開を大きく分け、ランで走れない分埋めることが出来なかった事が結果になったのだと思います。WTS出場、経験を出来たことは今後のレースではプラスですが、結果として残す事が出来ていないので厳しい状況は変わりません。応援して下さる皆さんに中々思うような結果を報告出来ず、すみません。来週末にはカナダでのW杯出場を予定しています。今回の反省点を改善し、結果として残せるように頑張ります。