マドリッド日中の気温は今治とそう変わらない。空気が乾燥しているので逆に気持ちが良いくらいだった。レースはマドリッド郊外で行われる。人口池で泳ぎ、隣接する丘(けっこうきつい坂!)を自転車で8周し、そして公園内を走る、というコースだ。
佐藤は、スイム途中まで良い位置につけていたが後半泳速が落ちてしまい、先頭集団から離されてしまった。結局、トップと約1分差の40番手ぐらいでスイムをフィニッシュ。
バイクは、約30名のトップ集団、そこから30秒で10名くらいの第2集団、更に20秒遅れて、佐藤を含んだ7名くらいの第3集団で始まった。トップ集団とは約1分差。佐藤のいた第3集団は前の2つの集団以上に勢いがあった。じわじわと追い上げ4周目に第2集団を吸収、そしてついに5週目でトップ集団まで追いつき1つの大集団を形成した。佐藤は、何とか集団の前方でランに移りたかったが、集団が大きく前に出られない。ラスト1周目で3名が飛び出し、後ろに約1分20秒差をつけてランへ。後続は約40名の塊でバイクを終えた。
佐藤は最後尾からのランスタートとなった。そこから怒涛の追い上げを見せる。小柄な佐藤が最後尾から、大男を何人も従えて、どんどん走っていく姿は、熱狂的なスペイン人観客を盛り上げた。しかし追撃は少し力およばず、26番目でフィニッシュ。積極的な粘りは、確実に次のレースにつながると確信できた。(陶山昌宏) |