レース前、キャプテンの佐藤選手は今大会で日本選手権の出場権利がかかっていて、
岩井選手は過去3年連続2位に甘んじており、今年こそは!との意気込みで挑んでいました。
そんな両先輩に続けとばかり、昨年優勝した平松選手も、2年連続優勝を狙って中島入り。事実上、三つ巴の戦いとなりました。
スイムでは、岩井選手が序盤から積極的に飛ばし、1周目で平松選手、佐藤選手に30秒の差をつける。
結局スイムは、大会記録となる速さで岩井選手が海からあがりバイクへ。
ここで後続の佐藤選手と平松選手との差は45秒。バイク2周回のうち1周目で岩井選手が1分30秒離せれば、
岩井選手に勝機があったが、70秒くらいまでしか広がらなかった。結局差が70秒のまま、勝負はランへ。
岩井選手はトップ選手として、沿道からの熱い応援をもらい激走。
しかし、後ろから虎視眈々と快調なペースで佐藤選手が追い上げてきて、1.5kで既に45秒差までつめる。
一方平松選手は、下腿に痛みが発症し、今後のことを考え、途中棄権の苦渋の決断を自らに下した。
残った日本食研2選手の戦いは、佐藤選手が前の岩井選手を射程圏内にとらえると、冷静な判断でペースをつくり、ラスト2kmでスパート。
岩井選手も必死にくらいつくが、今の時点では走力に差がありすぎており、逆転を許してしまった。
結局佐藤選手が、落ち着いたレース運びで2年ぶり2回目となる優勝を飾った。岩井選手は、あと一歩のところで悲願の初優勝を逃してしまった。
なお、3位には第20回大会でもランでキレのある走りを見せた、大分から参加の秦選手が入った。(陶山昌宏)
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