天気はどんよりとした曇り、時折雨もちらつく、あいにくの天気となった。
週末からの荒れた天気で、海は大時化(しけ)。同時開催の一般の部はスイムが中止となりデュアスロンとなるほどだった。エリートも、スタート直前でスイムの距離が短くなり、
また安全確保のためにウエットスーツ着用義務、となった。しかし、今回の波の状況では、ウエットスーツによる浮力なども生かしきれず、泳力よりもむしろ経験値でレース展開が
決まる、といっても過言ではなかった。それくらい、海が荒れていた。
スイムスタート後、経験豊富なベテランの山本淳一選手を先頭に、タフな選手が選手が食らいついていった。とにかく波が激しく荒れていて、見ている観客にとってはある意味面白かったが、
泳いでいる選手は、相当つらかったのでは・・・。平松選手は、山本淳一選手たちのパックについて行く事ができず、結局トップから約2分遅れて、スイムからバイクへ移った。
バイクコースはフラットの20kmを1往復。毎年、集団でバイクを終えるパターンが近年の特徴だが、今年も結局はトランジット(バイクのゴール)直前で17名ほどの集団になり、運良く平松選手も
その中に入ることができた。バイクをラックにかけ、すばやくランニングシューズを履き替えた選手が固まってランコースに飛び出してきた。先頭は山本淳一選手。高校生の椿選手、
下村選手、細田選手ら、につづき、平松選手が走ってきた。不思議と彼の走りをパッとみたとき、”大丈夫だ”と感じた。「リラックスしていけ!」とだけ平松選手に声をかけたが、足取りがしっかりしており、
そこから1km行かないうちに、トップに躍り出る。結局そのまま逃げ切り、新潟支店から応援に駆けつけて下さった30名の社員にメガホンで声援をうけながら、トップでゴールすることができた。
出場選手のレベルは、決して高いとはいえないが、1番になることは本当にすばらしい。
平松選手にとっては大きな自信となり、またチームにとっては勇気をくれた走りだった。しかし、スイムとバイクの内容は、正直、褒めれるものではない。あと1ヶ月、できることは限られるが集中して、やれることのみ取り組んで、選手をお台場に連れて行きたい。 (陶山) |