<男子BR-1>
前日の雨の影響か、会場は薄っすらと霧で包まれていました。時折ぱらつく小雨もさほど気にならなかったが、路面状態からタイヤの圧も少し下げるよう指示。午前8時に平松選手が参加するBR-1カテゴリーの149名がスタート。レースは5周回61.5km。コースの特性(アップダウンがほとんど)から、人数も多いので前のほうで展開するように指示し、平松選手も指示通り2周目まで先頭集団の10数名にきっちり入っていた。しかし3周目。いるべきはずの先頭集団に、平松選手の姿は見えず・・・。千切れたか!その2分後に右下腿と右腕に血をにじませながら、戻ってきた「前で落車して、巻き込まれました!」
ハンドルが曲がってしまい、無念のリタイヤ。神様は平松選手に試練を与えてくれます。ここはコツコツと耐えるときか。
<女子FR>
平松選手のクラスの1分後の8時01分にア本選手を含む20名の選手がスタート。登坂力は問題ないが、スプリントになると不安があったため、できるだけ前で展開することと、動きがあっても粘って(我慢して)差を開かないようにすること、そして落車しないことを指示。レースは3周回36.9km。1周目からア本選手は積極的に前を引っ張る形となる。会場では「先頭は、日本食研実業団トライアスロン部のア本智子選手」のコールが何度も響き渡る。ホームストレート前を、周回を追うごとに、集団が10人、4人、と減っていく。目つきが、トライアスロンの時のような鋭さがないことが少し気になった。不安があったのかもしれない。最終周、女子の国内ロードトップ選手の4名を引き連れて、ホームストレートに戻ってきてラストのゴールスプリント。必死に踏み倒していたが、他3名が実力的にも強かった。しかし、この上位3名に最後までつけたことは、とても意味が大きい。
<男子ER>
実業団ロードを初めて走る佐藤選手は、一番下のクラスで、10時スタート。出走は180名と大人数だったため、前で展開することと、チャンスがあれば狙いに行くこと、そして(平松君のことを受け)落車だけは注意するように指示。レースは3周回。スタートの号砲ののち、ペース的に物足りなかったのか、下りからいきなり一人で飛び出す。しばらくは独走。10kmくらいで数名が追走。3人で1周目を戻ってくる。
表情は比較的余裕だ。後ろのプロトン(集団)とは15秒の差で、決定的なものではなかった。結局2周目は単独で戻ってくるが、すぐ後ろに10名ほどの集団が追走していた。そしてラスト。途中1名が飛び出したようだが、これにはつけず、2位グループの8名でホームストレートに戻ってくる。ラストのスプリント。反応が遅れ、後方に位置してしまい6位でゴール。逃げる足を持ちながら、最後の周で1名のアタックについていけなかったことが悔やまれる。
(陶山昌宏) |