横浜開港150周年事業の一つで、今大会が開催された。夏空が晴れ渡り、気温は32.7度で水温も26度と、ハードな気象条件でレースはスタートした。山下公園に面する湾を2周する特設コースでは、スイムに絶対的な自信を持つ中島選手と土橋選手が飛び出した。崎本選手は、序盤出遅れたが、1周目でリズムがもどり第2集団後方の12番手でスイムをフィニッシュしバイクに移った。バイク8周回の3周目で、20名のトップ集団が形成され、中島選手、土橋選手、井出選手、庭田選手、田中選手、そして崎本選手が入っていた。足立選手は途中落車で後退。高木選手、菊池選手、上田選手は、スイムから出遅れ、勝負できる集団から脱落した。バイクは残り3周になると、トップの20名はけん制が入り、ペースが落ちた。
崎本選手が一度逃げを試みるが、決定的な逃げにはつながらず、結局20名で集団でトランジットにもどり、ランニング勝負となった。ランスタートで、すでに井出選手、庭田選手を含む6名が抜け出す。崎本選手は11番手でランをスタートした。先頭の6名はけん制が続いていたが、3周目でノルデン選手が抜け出し、それにヒューイット選手と井出選手のみがついていった。庭田選手は後退。3名のサイドバイサイドが続く。残り500m付近でノルデン選手がスパートし、そのまま逃げ切り優勝した。崎本選手は、本調子でない中でも、現状の力を出し切り、走ることができた。
昨今のスポーツビジネスの発展の流れに沿う形で、ショーイベント的な位置づけで企画された世界選手権シリーズ。単に"3種目を連続して行う競技"から、"トライアスロン競技"という競技の確立を感じさせる大会であった。と同時に、レースでの高速化は予想以上で、世界で戦うために多方面の強化の必要性を感じた1日であった。 |