天気は快晴。12年前のシドニーオリンピックから正式競技に採用となったトライアスロン。関係者いわく、”12年前、ここから始まった・・・”そんな感慨深いものも持ちつつ、ロンドンに向けた2010年シーズンの世界最高峰のシリーズ戦(全7戦)が開幕した。
﨑本選手はほぼ真ん中の位置からスタート。最初、バトルに巻き込まれた様子だったが、落ち着いて回避。スイムラップ終了時の順位はそれほど良くはないが、余裕をもって先頭集団後方でスイムを終える。﨑本選手はスイムからバイクのトランジットでスムーズな切り替をみせ、他日本人を振り切り、6名の先頭グループから10秒送れた10名の第2グループを形成した。しかし、約8kmほどで40名近い大集団になった。Uターンが3箇所ある起伏の激しいコース特性で、スピードの上げ下げもあり、自転車特有の”緊張感”にどれだけ対応できるかが、ランへの消耗につながったように(今ながら)感じた。2周目と7周目で先頭を一時先頭も積極的に引っ張る展開を見せた﨑本選手だったが、バイクパートはほぼ集団後方で展開する形となった。結局、バイクは40名の大集団のままでランニング勝負となった。ランニングをスタートして、約1km近い上りが続く中、40名はどんどん”フルイ”にかけられ、すぐに強い者と弱い者がはっきりしてきた。集団後方からスタートした﨑本選手は、持ち前のピッチでどんどん追い上げを見せる。ほぼ上りと下りしかないタフなコースで、先頭集団はお互いが一歩も譲らず、見ごたえあるレースを展開した。﨑本選手はよく粘り、ひとりずつ前から落ちてくる選手をかわし、順位をあげていった。腕の振りが良かったが、最終周には足が前に出にくいなかでも懸命な粘りを見せ、13位でゴールし、今日のもてうる力を出し切った。結果的には悔しさもあるが、崎本選手の課題も多くみつかり、今後が楽しみである。
(陶山昌宏)
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