天候は曇り。ウェットスーツはなし。今年はスイムがギャラリーに配慮して、500Mの3周回だった。
8:25定刻に女子スタート。ここで川島選手が積極的な動きをみせ、トップで1周目をあがる。
会場は日本食研の応援メガホンで、大いに盛り上がる!ア本選手は、トップから遅れるも第2集団の先頭で泳ぐ。
結局、川島選手はスイムをトップであがる。バイクスタート前で土橋選手に抜かれたが最高のパフォーマンスを披露。
ア本選手を含む約10名程度が、トップから25秒遅れでバイクスタート。
1周目を終えるころには、追いつき14名の先頭集団が形成され、上田選手、井出選手、足立選手をはじめ、今シーズン世界で戦ってきたメンバーが先頭集団に入った。
途中、そこから井出選手が脱落するも、結局勝負はランニングに。
ランスタートでは、ア本選手は出遅れたものの、一気に先頭まで踊り出てきた。
ア本の背中を追うのはランの得意な上田選手。今シーズン、ムルラバ大会以降、”これがア本!”という走りを目にできなかった私としては、手に汗握る30分だった。
ア本選手の表情は、自分の力を振り絞っているのが、間近で伝わるほど。
”頼む、耐えてくれ!”と祈る、祈る、祈る。しかし、今日のア本選手には、社員をはじめ多くの関係者の支えがあった。
その期待に応えるかのごとく、ピッチは衰えることなく、むしろ、背後に迫ろうとしていた上田選手を引き離す力をもっていた。
これには、正直身震いした。そして、トップでゴール。一方川島選手は、新人選手らしからぬ健闘を見せ、見事10位に入った。
こちらも大健闘!臆することなく、積極的なレースを見せてくれた。今後が楽しみである。
続いて11時にスタートした男子。今シーズンも成長を見せた佐藤選手が、トップから約1分差の第2集団でバイクスタート。
先頭は、平野選手、田山選手、山本選手、杉本選手、遠藤選手の5名。優勝候補だった、細田選手を含め、第2集団にはバイクの強い選手がそろっていた。
3周目まで先頭集団との差は約1分をキープ。しかし、4周目に入り、先頭集団のペースが落ち始める。
逆に、後続の佐藤選手を含んだ第2集団は、きれいに隊列を組んで、高速巡航を維持。
徐々に、先頭との差を縮めはじめた。結局先頭との差は25秒で、ランニングに移った。
序盤から山本選手がキレのある走りを見せ、突き進み、そのままトップでゴールテープを切り、後続の田山選手の5連覇を阻止した。
盛り上がりを見せたのは3位争い。4周回あるうち3周回に、杉本選手、細田選手、そして佐藤選手の三つ巴に会場は大盛り上がり。
そして4周目には、杉本選手が脱落し、表彰台は佐藤選手と細田選手の争いに。
今年は、細田選手とともに練習する機会が多くあり、背中を見るばかりだったが、今日の佐藤選手は違った。
背後にぴたりとマークしている細田選手を気にすることなく、佐藤選手は彼の前を走り続けた。そして、ラスト300M、場内MCが盛り上がる前で、佐藤選手が仕掛ける。
250M、200M、150M,ここで細田選手は前に出てくるが、佐藤選手のすごかったのは、諦めなかったところ。
ゴール直前まで、必死に表彰台を目指していて、これまた背筋が震えた!いいレースだった。
会場には、関東近隣の拠点から120名近くの社員とご家族が集まってくださった。
毎年来てくださる社員の方もいて、とてもうれしかった。
多くの関係者から祝福の言葉をかけられ、更なる勇気とエネルギーを頂くことができました。
来シーズンは、ロンドン五輪に向け、今年以上に関係者の皆様に、喜びと感動を与える活動をしていきたいと思います。
ありがとうございました。
(陶山昌宏)
【ア本選手コメント】
今回優勝できたのは、沿道の皆さんの応援や監督・コーチの支えがあったからこそだと思っています。
毎日積み重ねてきた練習の成果が優勝という形になり、大変うれしいです。
これからも次回以降のレースに向けて努力していきたいと思います。
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